樋口さんからスタァライトを作る上でクロちゃんについてはどんな風に考えていたのかが聞けて、とても嬉しいクロディーヌ推しのオタクです。
クロちゃんの内面については、新しいことが知れて嬉しい反面、もっと無限に見せて欲しい思ってしまうわがままで貪欲な気持ちなのですが。
今回のスタァライト概論③でたっぷり語られた西條クロディーヌさんにつての樋口さんの構想には、今まで「もしかしたらクロちゃんはこういう人なのでは?」と思っていたこともいくつか含まれていました。
あの描写ってそういうキャラ造形があった上で出てきたのかもしれないのか、という、進研ゼミで見た!体験。
TVシリーズと劇場版しか観ていない人がいるかもしれないと思うと(私の周りにはそういう人はいないので都市伝説かと思っているのですが)もったいないし、単に私がクロちゃんについて書き散らかしたい気分なので、樋口さんのお話に合致すると私が感じた、複数媒体で描かれたクロちゃんの情報をしたためようと思います。
知らない人は見て、もっと知っている人は教えて下さい。
子役経験から勘が良いクロディーヌ
これはもうそのままのことが描かれていたことがあります。
よんこますたぁらいと第2巻17幕目です。
よんこますたぁらいとは、デフォルメされた二頭身のかわいい舞台少女がぶっ飛んだ言動をする愉快なギャグ漫画。
読んでいない人は今すぐ買ってください→よんこますたぁらいと(Amazonに飛びます)
この17幕目では、子供役のオーディションに挑むA組の面々が描かれています。
純那ちゃんにアドバイスとしてクロちゃんが語るのが、以下のセリフ(役を競い合うライバルにアドバイスをするところが最高にいい女で大好き)。
『いい?審査員はいかに子供らしい魅力を持っているかを見るの』
『でも各々の考える理想の子供って違うでしょ?オーディションごとに相手の求める理想の子供像を作り上げるのよ…』
純那ちゃんが「闇」と黒いモノローグを出すブラックジョーク的なセリフですが、クロちゃんは相手が求めていることを察して演じる能力を子役時代に身に付けていたんだな、と考えさせられるシーンでした。
それが今回のスタァライト概論③で樋口さんが語った「勘が良く、人から求められていることが分かり、それに応えられる」のような内容と合致するのです。
この問題、よんこますたぁらいとで見た!!!
打算が無い面倒見の良さは舞台が好きだからこそ
必要とされなくなることへの恐怖を知っているが故に培われた面倒見の良さや世話焼きな性格について。
監督からの補足で「打算的ではなく舞台が好きだからこそ」という評価がなされ、あまりの眩しさにオタクの情緒は塔から落ちてしまいました。
これについても既に描かれています。樋口達人版ワイルドスクリーーーンバロック、アルカナアルカディアで。
少女☆歌劇レヴュースタァライトReLIVE、通称・スタリラ。プレイヤーの財布を焼き尽くすアプリゲームです。
そのメインストーリー#17「夜明け前の舞台に」。その中でも特に5話と6話で、今回樋口さんが話されていた、舞台とそれを作る人へのクロちゃんの愛が爆発しています。
今ちょっと読み返しただけで泣いちゃった……。
アルカナアルカディア、本当に面白いのでまだ見ていない人には絶対に見て欲しい。
結構バチバチ、時にはギスギスしていてヒヤッとする話もあるのですが、そんな激しいストーリーの中で見せたクロちゃんの舞台愛と傲慢さがあまりにも爽やか過ぎて最高なのです。
名曲名セリフ名レヴューだらけの長編ストーリーで、他にも好きな話はたくさんあるのですが、推しの贔屓目を抜きにしても、#17のクロディーヌVSひかりのレヴューはトップレベルのキラめきだと思います。
この後内容にも少し触れるので、ネタバレが嫌な人は今すぐ見てください。
レヴューの最中にどうも気が抜けていて、押されるばかりのひかりちゃん。そのまま勝ってもいいのに、クロちゃんはレヴューを中止してしまう。
観客の幼女ちゃんも、主催者も驚きの行動の後、クロちゃんはひかりちゃんが抱えている迷いを聞いて、背中を押してあげるのです。
もーーーーーー本当にめちゃくちゃ素敵なので、全人類見て!
スタァライト概論③で話された、クロちゃんが自分に抱えている苛立ちも少し出ています。
熱い会話にちょいちょい挟まるひかりちゃんの気の抜けた言葉も可愛いです。
スタリラのひかりちゃんって幼女っぽさが描かれることが少なくない印象なのですが、そんなひかりちゃんのことを舞台少女として扱い接するクロちゃんが好きだったので、#17はクロちゃんの眩しさも含めて、見たかったものを見せてもらえたストーリーでした。
クロちゃんとひかりちゃんの絡みだと、【☆4舞台少女 神楽ひかり】の絆ストーリーもオススメです。クロちゃんの面倒見の良さが前面に出ている可愛いお話です。
クロちゃんの世話焼きな一面でも、スタリラに好きな話やセリフがあります。
【☆4魔法使い 露崎まひる】の絆ストーリーでは、スタァライト屈指の成長株であるまひるちゃんの変化を知っていて、それを本人に教えてあげるクロちゃんがいます。イチオシのストーリーです。
【☆4ヴァンパイア 愛城華恋】の絆ストーリーで、華恋ちゃんに舞台の先輩らしいアドバイスやフォローをするクロちゃんも好きですね。
あと、2020年の大場なな誕生日コメントで「今日くらいは写真を撮られる側に回りなさい」と言っているクロちゃんも好きです。
比較的保護者的立ち位置寄りの子にも面倒見の良さを発揮できるクロちゃんって良いですよね。
クロちゃんはそんな自分に対する複雑な気持ちも抱えていると言われると、西條クロディーヌ、沼と表現したくないほど美しいのにあまりにも深い沼……。
生粋の舞台少女
これはもう頷くばかり。
クロちゃんがあまりにも舞台一辺倒なので、もはや人間ではなく舞台の妖精さんかなにかかと思っていた頃がありました。
その頃は、クロちゃんのことがわからん……と悩んだり落ち込んだりしていたのですが、人間・西條クロディーヌというテーマの中でこの評価を聞いたらなんだか安心しました。そして人間として舞台バカなクロちゃんの眩しさが増しました。
私がクロちゃんは根っからの舞台少女だなと思っていた理由もスタリラにあります。
毎年の誕生日にそれがよく表れているので(個人の感想です)、この記事ではそこを抜粋します。
まず、2020年のクロちゃんの誕生日コメント。
普通にお祝いしている可愛い子もいるのですが、良いなぁと思ったのは以下の4人。
まひる「お誕生日おめでとうクロちゃん!目的に向かってまっすぐ進む姿を後ろから……ううん、隣からずっと見てるからね!」
真矢「西條さん、お誕生日おめでとうございます……もはや言葉は不要ですね、さあ、舞台にどうぞ、西條クロディーヌ」
純那「誕生日おめでとう、西條さん。私にとってあなたも眩しい光だけど、ないものねだりはしないで同じ舞台に立つから」
双葉「誕生日おめでとうクロ子!これからもバチバチ火花散らして主役を取り合おうな!」
そして本人のコメントが、
「ふふふ、今日はあと何回アリガトウを言うのかしら。みんな最高のライバルよ、Merci Beaucoup♪」
舞台に対する姿勢や舞台に立つこと、ライバルとして競うことがお祝いや感謝のメッセージになるって、すごい舞台バカだなぁと思いました。
次に、2021年の誕生日記念舞台少女、戦国武将シリーズ。
このシリーズでは「戦国時代にタイムスリップしたら何をしたい?」というテーマについて何人かが答えているセリフが見られます。内容は以下の通り。
華恋「もしも、戦国時代にタイムスリップしたら……?やっぱり本物の光秀さんに会ってみたいかな!」
まひる「もし、戦国時代にタイムスリップしたら……?えっと……私は平和に暮らしたいなぁ」
クロディーヌ「もし、私が戦国時代にタイムスリップしたら……?そうね、当時流行っていた芸事を学んでみたいわね」
真矢「もし、戦国時代にタイムスリップしたら……?そうですね。武将として天下を目指してみるのも面白いかもしれませんね」
なな「もし、戦国時代にタイムスリップしたら……?私はみんなを集めてお茶会を開きたいな。お茶菓子を考えるのも楽しそう♪」
純那「もしも、戦国時代にタイムスリップしたら……?そうね、数万の軍勢を率いる軍師として活躍してみたいわね!」
(双葉は該当コメントなし、ひかりと香子は入手できておらず不明です。)
クロちゃんはこんな日常会話ですら芸事について考えているのです。ほんとに舞台のことで頭がいっぱいなんだなぁと思ったものです。
最後は昨年、2022年。ド●ゴンクエストが元ネタらしきRPGゲーム「エピックブレイブス(エピブレ)」の舞台化に臨む聖翔の9人のシリーズです。
配役は以下の通り。
華恋…姫
ひかり…勇者
まひる…魔法使い
クロディーヌ…踊り子
真矢…剣士
なな…魔王
純那…賢者
双葉…武闘家
香子…商人
クロちゃんは踊り子という、舞台少女の技術がそのまま求められる役をあてがわれています(このシリーズは作中で宛て書きという設定がある)。
ここまで2年連続で舞台一辺倒なクロちゃんを見せられてきたので、ファンタジー作品の中ですら踊っていることに意味深さを感じてしまいました。
このスタリラの誕生日以外にも、寮での日常シーンでは高確率でタブレットや本で舞台に関する物を見ているし、2017年にWEB上で行われた「スタァ・オーディション」という企画内のインタビューでは、クロちゃんは休日にもレッスン室にいると書かれています。
また、他の子たちはカニハニワ、ミスターホワイト、スズダルキャットやお芋やバトン、ひよこなど、それぞれにアイコン的なアイテムや要素がありますが、クロちゃんはフランスか芸能関連しかありません(個人の感想です)。
そんなことから、クロちゃんって舞台しか無い人なんじゃないかと思っていました。
それが魅力であり、同時に西條クロディーヌという人物のことが理解できていない気がする不安要素でもあったのですが、「生粋の舞台少女」と明言されたことで少し安心しました。
そして振り返ってみるとクロちゃんの魅力は色々な場所でしっかり描かれていたのかもな、と嬉しくなりました。
子役時代の収入
ここからはただの妄想語りです。
真矢も双葉も香子もCMで姿を見ていたクロちゃんは、お茶の間の風景だったのだと思っています。
それほど有名なら、結構稼いでいたのでは?という妄想をよくしていました。
そこで、ロンド・ロンド・ロンドのパンフレットに掲載された芸能活動歴を、インターネットで調べた子役のギャラ事情の噂と妄想に基づいて計算していました。妄想の詳細はこちら(Twitterが開きます)
結果は約3400万円。願書に書かれていない細かい仕事もあるはず、そして事務所の取り分もあるはずなので、実際にどれくらいの額を稼いでいたかはやっぱり不明。
本当は3億円くらい稼いでいて欲しいのですが、一番ギャラ単価が高いらしいCMが4本じゃあ、1億でも願望が強すぎるかなぁと思っています。芦●愛菜さんの子役時代のCM単価が2000万円くらいという噂を見かけたし。
スタァライト概論③を受けての記事で声高に叫びたい妄想は、<クロちゃんのご両親は娘の収入を懐に入れないと思う!>です。
クロちゃんの手取りは全部クロちゃんの口座に入っていたと思います!
クロちゃんが芸能界で揉まれながらも、闇に晒されながらも(よんこますたぁらいと17幕目の顔参照)スレずに、あんなに良い子になるくらいだから、きっとご両親から真っ直ぐ愛されて育ったのだと思います!
舞台#1で「ご褒美(ご褒美ではない)」と言われて素直にワクワクしちゃっていたクロちゃんは、真っ当に愛されて育っていると思います!
だからクロちゃんの稼ぎは全てクロちゃんの懐にはいっていたと!思います!
願望ですけど。
それだけの話でした。
スタァライト概論③で一番衝撃的だった話
あくまで樋口さんの案ですが、真矢は天堂父の何度目かの結婚で生まれた娘で、異母兄弟もいるかも、という話。
公式設定ではないものの、めちゃくちゃ面白くて頭から離れません。
この案、今まで抱いていた真矢→クロの感情を根底から覆す衝撃的なものだったので。
各コンテンツの序盤ではクロちゃんから真矢様への執着の方が表だって出ていた印象ですが、私は真矢様からクロちゃんへの執着の方が大きくて湿度が高いと初期からずっと思っていました。
クロ→→→(←)真矢
に見せかけて
クロ→(←←←←←)真矢
だと思っていました。
その理由は、TVシリーズの前日譚である漫画「オーバーチュア」にあります。
中村彼方さん原作の最高漫画、読んでいない人は今すぐ買ってください→少女☆歌劇レヴュースタァライト オーバーチュア (Amazonに飛びます)
第2巻に収録されている第7章の、クロちゃんが主役の回。
授業中のアクシデントで怪我をしたクロちゃんを真矢が手当てします。
その時に使った薬がクロちゃんが子役時代にCM出演していた物で、真矢は薬を塗る際にCMのセリフを引用し、クロちゃんは真矢が自分を見ていたと気付く。
この話とロンド・ロンド・ロンドの経歴差から、真矢はクロちゃんのことをライバル視しつつ、その活躍を少しだけファン的な目線で見ていたのかな~なんて妄想していました。
でも、もし天堂父の設定を樋口さん案と仮定すると、一気に感情が複雑化すると思うのです。
真矢の母以外とは離婚済みとはいえ、もし異母兄弟がいたら、自分以外の家族がいる父が同い年の舞台少女を高く評価し表彰したって……。
この設定における幼少期の天堂真矢ちゃんの父親に対する感情はもちろんわかりませんが、もしも自分が知らないところに家族を持つ父親に寂しさや独占欲を感じていたら、クロちゃんへの感情って相当複雑なものになるのでは?
この妄想(「答えは視聴者の中にある」という言葉に基づきあえて妄想と言わせていただきます)、業が深すぎておもしろ……。
もう一つ妄想
スタァライト概論③の「真矢を超えることは目的だけど、それがなりたいものかはわからない」という樋口さんの言葉。
これ、個人的にすごく納得で、私の妄想と一致していたので心の中で拍手していました。
魂のレヴューの終わりに、もしも真矢が「明日も明後日も」と言ってクロちゃんの手を取らなかったら、クロちゃんは執着に蹴りをつけてキレイさっぱり後を濁さず、ひよこも連れて行かずに日本を去っていたんじゃないかな、と妄想しています。
レヴュー終わりの横顔があまりにも清々しかったのと、真矢の提案を受け入れる会話の流れだったので。
もちろん真矢の存在はクロちゃんの魂に刻まれていることに変わりはなかったでしょうが、あそこで手を取られなかったら、青春の1ぺージになっていたんじゃないかと。
だから、クロちゃんが真矢を超えることのその先を見据えていたであろうという話は、すごく納得です。そしてその悩みも自己解決していたでしょうし。
個人的な妄想ですけれど。
ちなみに、読み返してみたらアルカナアルカディアでも真矢への執着の形に関することをクロちゃんは言っていました。
まだまだ気になっているクロちゃんのこと
悩みや葛藤を抱えていても自分で解決してしまうクロちゃん。だから視聴者はクロちゃんの内面を明かしてもらえていません。
でも、もしかしたらあれは何か抱えていたことの現れだったのかも?と思っていることが、劇場版のシーンで二つあります。
一つは、進路調査書。
クロちゃんはスカウトなので、本人が承諾すれば進路はほぼ確定だと思うのですが、それでも第三希望まで記入されています。
香子のインパクトを失わせないためか、クロちゃんが真面目にちゃんとプリントを埋めるタイプなのか、とも思いますが、どうして?と気になっています。
しかも、国内最高峰である新国立が希望に無い。これも、舞台#3では特別授業が組まれるほどの難関なので、片手間で目指すような劇団ではないから、という可能性も考えられます。
でも、第二希望は子役時代に出演歴がある劇団だし、第三希望は不明だけど芸能事務所みたいな名前だし、ロロロパンフの願書に名前がある会社。ちょっと弱気なラインナップに見えました(個人の感想です)。
第二希望の劇団節季はおそらく劇団四季が元ネタなので、十分すごいのはわかっているんですけどね!
もうフランス行きが決まっているから、知っている名前を書いただけの可能性もありますけどね!
もう一つは、ランドリールームでのまひるちゃんとの会話。
あのしんみりした空気感に、進路や卒業への不安や寂しさを感じています(個人の感想です)。
ああいうシーンにクロちゃんの悩みや葛藤が隠れているのかなぁ、と妄想しているのでした。
この二つのシーンのクロちゃんの心情、ずっと気になっています。
「諦めたん!?受け入れたん!?みんな、トップスタァやない自分を、なあ!?」という香子のセリフのシーンで、クロちゃんがいるランドリールームへ続く廊下が映っていたのも印象的で気になるポイントですね。
そういえば、コミックアンソロジーのクロちゃん回では、弱気が少し描かれていましたね。
あくまでアンソロジーなので緩いものから非現実的なギャグまで幅があり、好みは別れるかもしれませんが、クロちゃんのお話は一読の価値があると思います(個人の感想です)。
とまぁ、長々とクロちゃんへの感想や妄想を書き散らかしました。
ほんとに長いな。こんな長いオタクの戯言を最後まで読んだ人、いる???
私は一人でひたすら楽しかったですけれど。
スタァライト概論③以降、ずっとクロちゃんで頭がいっぱいな週末でした。
まだまだクロちゃんについて考え続ける気しかしていませんし、今後の展開でもクロちゃんが活躍してくれるのを強く待ち望んでいます。
スタァライト概論④も新作舞台もコンシューマーゲームもスタリラもその他の展開も、全部楽しみ~!!