スタァライト九九組6thシングル「Star Diamond」聴きました?
最高過ぎませんか?
あまりにも良過ぎて、発売日の通勤電車で泣いていましたよ私は(変質者)。
試聴動画で1番を聴いた時に、これは約束タワーと同じくキャラクターに沿って歌詞を読みたくなる曲だな!と思っていたんです。
Aメロで華恋パートに呼応するひかりパートの言葉とか、Bメロの真矢クロ追いかけ合うところとか、サビのふたかおがぶつかり合って輝くところとか、1番終わりのなな純那まひるのパートとか。また舞台少女達の成長や関係性を示した歌詞が来るんだなと。
ワクワクしながら再生したら、2番以降で度肝を抜かれました。
Star DiamondはStar Divineの再生産だった。
今思えばタイトルの「SD」の並びとイントロの音階で気付けたかもしれませんが、歌詞と間奏でようやく確信しました。
歌詞の再生産
Star Diamondには、Star Divineと同じキーワードやモチーフがいくつか使われています。
中村彼方さん本当に天才だな……と、頭が上がらないのに天を仰がずにはいられません。
私が感動したのは「砂」「舞台」の2つ。それと、直接両方の歌詞にあるわけではないけれど、繋がりを感じる「原石」「戦い」「星座」の3つの言葉とイメージ。
砂
Star Divineで砂といえばCメロ。「宇宙の砂」という言葉は、感動のあまり砕け散ったオタクの気持ちにも勝手に使われている(笑)ワードですが、ここでいう”砂”は”星”と似たものだと思うんです。
強く輝く一等星ではなく、「星の数ほど」とも言われる無数の小さな一つ。
そして少し飛躍しますが、”星”はまだ未熟な舞台少女のことでもあるのかな、と。
そう思ったのはStar Diamondの1番の華恋&ひかりパートの歌詞から。
可能性を秘めながら、砂に混じっている一粒のほんの小さな欠片。
宇宙の砂なんてそれこそチリのような存在だったのか、無数の物体の中で鈍く存在感を放つようになっている。この「砂」の再生産には痺れました。
舞台
2曲とも舞台の上で強く生きる舞台少女を想起することに違いは無いのですが、Star Divineではまだ翻弄されているというか、落ちないようにしがみついていたように感じます。「生かされている」とやや受動的でもありますし。
それがStar Diamondでは、自分が強くなる場所としての「舞台」になっています。この「舞台」はただ立つのではなく、自分の居場所として両脚で根を張る様子をイメージさせられます。
気の利いた言葉が出てこなくてもどかしいのですが、「生かされていた」のが「生きる」場所になっている、みたいな、なんかそんな感じの……とにかく舞台少女が強く再生産されたのを感じるのです。
原石
これはStar Diamondだけに出てくる言葉で、まさに未熟で進化中の舞台少女を表していると思います。
1stシングルからこんなにも再生産を見せつけられると、遠くに行ってしまいそうな気がしてくるのですが、舞台少女達はまだまだ原石なんだと、伸び代への熱さと少しの安心感を抱いたり。
Star Divineに「原石」はありませんが、2曲を並べると、始まりの曲そのものが原石なんじゃないかな、と思いました。
磨かれていつか宝石になる原石に星。キラめいていて眩しい作品だなぁ……。
戦い
これもStar Diamondにしか無い言葉ですが、Star Divineをバックにしたスタァライトのテレビアニメ特報映像に使われていた「いつかあの子と戦うことになっても」というセリフが印象的で、繋がりを感じています。
「舞台」と同じく、Star Divineの時はやや消極的というか、そうなる運命なら戦おうという、受け止める形です。
一方Star Diamondでは「キミがそう望むなら」。言葉だけを取れば受け止める形であることに変わりはありませんが、新曲のCメロにおける「戦い」は一味違うんです。
Star Divineの頃の「戦い」は奪うためや守るための対立的な戦いの意味合いがある。
Star Diamondの「戦い」は原石を磨いて輝かせる、お互いのための戦いではないかと思います。
それに続く華恋&ひかりの掛け合いがもう、毎回ここで泣くんですけどね、良過ぎるんですよ。
二人で約束の舞台立つことが「少女☆歌劇レヴュースタァライト」におけるW主人公で、これはアニメを経ても舞台#2でも変わらない想い。でも、あの華恋とひかりが、隣に並び立つだけでなく向かい合おうとすることが本当に泣けるんです。
高め合う真矢クロ、ぶつかりながら寄り添うふたかお、支え合うじゅんななな、キラめきを見つけ合うかれまひ……と、スタァライトのペアはそれぞれ違う形で繋がっている。
その中で華恋&ひかりは、一番手を取り合い「一緒」であるペアだと思っていました。
その二人が、「負けられない」と衝動をぶつけ受け止めて欲しいと向かい合うこの歌詞、本当に泣ける……特にかれひか激推しオタクという訳では無いのにやたらと泣けるんです。
信頼してるからこそぶつかれる、華恋とひかりだからこその歌詞だなぁと。
アニメ最終回の「スタァライト」ほんと良かったもんね……映画のような画面で日の出に照らされながらゆっくり剣を交わす二人の映像、何度観ても泣いちゃうもんな……。
そうだよ、私が好きなのは自分の足でしっかりと立ち、自分の強い意思で突き進む、個々の舞台少女達が放つキラめきの眩しさなんだよ……と改めて思い知らされました。
星座
最後は星座。これはStar Divineだけで使われていますが、Star Diamondというタイトルが、星座の集まりである冬の大六角を示しているので繋がっています。この繋がりのかっこよさたるや……!
冬の星座というのもまた良いんですよね。ヴァイオリンなど複数の楽器で華やかに始まるStar Divineのイントロに比べると、ピアノ一つでキーを下げた音階で始まるStar Diamondのイントロは、空気が冷たく澄んだ夜空のような雰囲気です。
最後に「ずっと私を見ていた」と華恋一人で歌う静かさも良い。栄光を手にしようと激しく燃えていたStar Divineの熱さとは違う、静かに燃える情熱を秘めながら天を見上げる華恋が浮かびます。
そしてそれがあの華恋だというのがまた良いんですよね……(語彙の枯渇)。
凝縮とか、赤い炎より青い炎の方が高温、みたいなものをStar DivineからStar Diamondへの再生産で感じるのです。
結論:Star Diamondほんと好き。
スタァライトの始まりの曲であるStar Divineを再生産したこの曲が出てきたことで、スタァライトのこれからに対してのワクワクが止まりません。
再スタートのような曲が出て来たことで、また何かが始まるような期待が湧きます。
この表題曲を引っさげて始まりの地・横浜アリーナに帰ってくるなんて、一体どれだけ熱いモノが観られるのか。
3rdライブへの期待が高まり過ぎて、もう星が掴めそうな気持ちです。
良い座席が当たりますように!!