Roseliaの楽曲はどれもすごくカッコいいですよね。
ガルパの楽曲は基本的に全てElements Gardenに所属しているクリエイターの方が作っていますが、作中ではバンドメンバーが作詞・作曲をしている設定です。
Roseliaは作詞・作曲ともに、ボーカルの湊友希那さんが担当しています。
また、ガルパの楽曲はゲーム内のストーリーに絡めた曲になっていることが多く、曲とストーリーの両方を合わせて視聴することで、奥行きが広がります。
特にバンドストーリー2章の楽曲は、どのバンドの曲も聴くだけで涙が出そうになりますね。
そんなガルパ楽曲の中で、時々異彩を放つRoselia。
Roseliaの楽曲は、バンドの世界観からブレません。クールで熱く、ダークで神秘的、ストイックな時もあれば優しい時もある。Roseliaのメンバーが積み重ねてきた時間と、そこで生まれた関係性を背景にして、統一された世界観の中でも様々な雰囲気の楽曲で楽しませてくれます。
しかし、中には「どうやったらあのエピソードからこんな曲が生み出せるんだ!?」と、湊友希那さんの感性にひれ伏さずにはいられない問題作がいくつかあるのです。
それは以下の3曲。
①Sanctuary
②熱色スターマイン
③Opera of the wasteland
この3曲について、元になったストーリーと併せて書いていきたいと思います。
①Sanctuary
元ネタ:ガルパ内のイベントストーリー「夏にゆらめく水の国」
今年の夏、期間限定衣装でプレイヤーの財布を軽くした水着イベントです。
このストーリーは、Roseliaのメンバーがウォーターアトラクション系テーマパークに行き、夏の思い出を作るという内容。
テーマパークでは、さすがストイックで硬派な実力派バンドRoselia。
プールなのに水着を持ってこない湊友希那、入念な下調べで完璧なスケジュールを立てる氷川紗夜、ビーチボール遊びに苦戦する湊友希那、アトラクションの設計にブチ切れる氷川紗夜…etc
安定の面白さです。
そんな面白可愛いろぜりあちゃんエピソードから生まれた歌詞を、背景を意識しながら読んでみました。
特に印象的なのが、Bメロの歌詞です。
『解ったようなふりはしないよ
誓う傷跡受け入れて
もう二度と もう二度と
この手で間違えたくない』
湊友希那さん……!!!
ストーリー序盤の面白さについつい持っていかれそうになりますが、この話は友希那がメンバーのことをもっと知りたいと思ったことがきっかけになっているんですよね。
「馴れ合いは不要」と言っていた友希那が、メンバーに意識を向けるようになったのは、Roseliaバンドストーリー2章。ライブで思っていたような結果が得られず、焦った友希那の振る舞いからメンバーの気持ちがすれ違い、バンドがバラバラになりかけた出来事です。
Sanctuaryは、失くしかけたことで改めてRoseliaの大切さを実感した湊友希那さんが、自分の過ちを受け入れた上で、今あるメンバーとの楽しい時間を噛みしめている曲なんですね。
あれ……尊い……
楽曲とストーリーのギャップを取り上げてツッコミを入れようと思っていたのに、湊友希那さんの健気さを見せつけられてしまいました。
気を取り直して次の曲へ。
ちなみに、このSanctuaryが収録されてるCDが、明日12月12日(水)に発売します。
②熱色スターマイン
私が大好きな曲です。詳しくはこの動画を見てください→熱色スターマインライブ映像
相羽あいなさんが最高にカッコいい。
元ネタ:テレビアニメ版バンドリOVA「遊んじゃった!」
練習合宿のため、海の近くの施設に来ていたRoselia。遊びたい一部のメンバーの声と、友希那の作詞・作曲が行き詰まっていたことから、気分転換にビーチへ繰り出します。そこで偶然、同じビーチへ来ていたポピパメンバーとばったり遭遇し、一緒に遊ぶことに。
これはなかなか物議を醸したストーリーですね……氷川紗夜のモンペオタクである私としては、ちょっと解釈違いが……キャラの設定がゲームと共有されていないんですよね……。まあそれは置いといて、この話のエンディングとして流れるのが、「熱色スターマイン」です。
いやいやちょっと待って、どうやったらかき氷を貰ったとか、ビーチバレーをしたとか、花火を見たとか、そんな楽しい思い出からこんなにカッコいい曲が生み出せるの!?最早完全にギャグアニメでしたよね!?湊友希那さんの感性豊か過ぎない!?
と、いうことで、こちらも改めて背景を意識しながら歌詞を読んでみました。
熱色スターマインは結構英語のフレーズの繰り返しが多い曲ですよね。「We carry on」って15回も言ってますよ。他には「Fly high!」とか「 Do it!」とか、ポジティブで勢いのある言葉が多いです。
がんばろぜりあ!って感じですね。
気になったのはBメロです。
1番で「Find a way out」と歌っています。英語が苦手なのでそのまま訳しますが、何かしらの悪い状況から抜け出した、とか、解決方法を見つけた、みたいな意味ですよね。
この曲の背景の湊友希那さんは、スランプに陥っていました。
つまりこのめちゃくちゃカッコいい熱色スターマインは
「スランプ脱した!これからも頑張っていこ!」
という曲なのでは??
さらに付け加えると、「私たちまたひとつ繋がる」「独りでは知らない旋律を与え 心にヒカリが弾けだした」ですよ。これって、Roseliaのみんなと遊んで綺麗な花火を見て感動していたら、なんだかんだやる気が出た湊友希那ちゃんの気持ちが、カリスマフィルターを通してカッコよく変換された曲なのでは??
湊友希那ちゃん、やっぱりRoseliaのことが大好きじゃん……尊い……。
あのギャグアニメから生まれためちゃくちゃカッコいい曲なんてツッコミどころ満載でしょ、と思っていたのに。またまた湊友希那ちゃんの可愛いところを見せつけられてしまいました……。
③ Opera of the wasteland
元ネタ:ガルパ内イベントストーリー「Neo Fantasy Online~旅立ち~」
ガルパの最高傑作でしょう、このストーリーは。
あこと燐子がプレイしているオンラインゲームの友達紹介キャンペーン報酬のために、他の3人が協力するというお話。
このストーリーの湊友希那さんは、とにかく大暴れ!
日本語が喋れなくなる湊友希那!突然歌い出す湊友希那!自分の迷子を責任転嫁する湊友希那!静かにその場を離れようと言っているのに猛ダッシュする湊友希那!
他にも、ゲームにマジレスする氷川紗夜さんもいたりして、とにかく面白いです。初見時は声を出して笑いました。
でもこのストーリー、どんなに珍行動をしていても決してキャラ崩壊はしていないんです。確かにこのキャラならやりそうだな、というラインの中でプレイヤーを笑わせてくれます。絶妙なバランス感覚で書かれているという意味でも、NFOは最高傑作だと思います。
さて、肝心の曲ですが、他のRoselia楽曲とは違い、管楽器のパートが入った壮大なものです。キャラ個別のカードのエピソードで、湊友希那さんはゲームのBGMに興味を示していましたので、影響を受けているのは納得です。
問題は歌詞ですよ。
強い決意と共に数々の試練をくぐり抜けた冒険がやがて伝説になる……そんな感じの歌詞です。
しかし当の湊友希那さんは、ゲーム音痴っぷりを炸裂させ、最後までよくわからなかったと発言しています。
「ゲームってよくわからないけど、音楽が新鮮ね」程度の認識から、よくもまあこんな壮大でカッコいい曲が書けますね!?
『逃げるという選択は初めから無い』って、そりゃ逃げるどころか前に進む方法すら分ってませんでしたからね……。
『”I am not afraid”』って、敵が敵であることが分からず話しかけようとしてましたからね……そりゃ恐れなんて無いですよね……。
『試練の砦を乗り越える度癒す あなたの手優しさ溢れてる』……大丈夫?ヒールしようか?
これはさすがに!!!湊友希那さんの感性が!!!豊か過ぎる!!!
と茶化しつつ、この曲ドラムが気持ちよくて好きなんですよね。ライブで聴ける日を、Ewigkeitの頃から待っている……。
確かに湊友希那さんの感性の豊かさにはひれ伏しましたが、当初の考えが完全に外れて、図らずも湊友希那さんのことがさらに愛おしくなる結果となりました。
Sanctuaryの尊さはこれを書く前からわかっていましたが、熱色スターマインは予想外でした。
Neo Fantsy Onlineがあって本当に良かった。
歌詞の解釈については普段からあまり頭を使っていない私の個人的なものですので、あまりあてにせず、こんな考えをした人間もいるんだな、程度に捉えてください(笑)
ピンポイントで気になった部分についてしか考えていませんし……。