ダイエット方法や筋肉のつき方、病気のリスク、祖先など様々なことが分かるという遺伝子検査キット。
最近は遺伝子レベルで相性の良い相手を探す婚活なんてのも出てきているとかいないとか…。
年末にテレビをボーっと見ていたら、通販番組でこの遺伝子検査キットが紹介されていまして。昔から遺伝に興味があった上に、自分に対する客観的な情報が知りたいなとも前々から思っていたので、ボーナス出たてのお財布状況と通販価格につられて手を出してしまいました。
購入した検査キットはこちら↓
ジーンライフのGenesis2.0。
360種類の項目を検査できるという人気商品、らしいです。
試料(唾液)を送って待つこと約一カ月、ついに先日検査結果がネットと冊子の両方で届きました。
その結果が「ムー大陸出身の酒飲み下半身デブ」です。
いやなんのこと?って感じですよね。ジーンライフさんがこんなアホな結果を送ってくるわけではないです。結果の中で面白いなと思ったものを、さらに調べてまとめるとこうなりました。
遺伝子検査結果の面白かったポイント
ムー大陸出身:ミトコンドリアDNAハプログループ
ミトコンドリアは生物の外から入り込んで共生している、と言われています。生物のこの辺の分野、結構好きでした。その特徴から、ミトコンドリアが人間を乗っ取る小説とかありましたね。面白かったけど胸糞展開もあって何度も読み直す気にはなれなかったので、高校の生物室に寄贈してきました。
このミトコンドリアDNAハプログループを調べることで、祖先のルーツが分かる、という項目です。アフリカで誕生した最初の人類が、何代もかけて、どの経路から日本にたどり着いたのかが分かります。ハプログループは全部で35種類くらいあり、日本人は主にその中の10種類のタイプに分類されるそうです(他社の遺伝子検査では10種類の中からしか調べないキットもあり、分類不可と出てしまう人もいるようです)。
遺伝子検査で祖先について調べてみたいという方は、分類の細かさで比較するとジーンライフが一番だと思います。祖先の項目だけを調べられるお手頃なセットも販売されています。
私の結果はM7cでした。M7型は日本人の約15%を占めていて、フィリピンやインドネシア方面から渡り、日本で縄文人として栄えたらしいです。日本最古の定住者と言われているとかなんとか。M7はさらにa〜cに分かれていて、沖縄ではM7aの人の割合が25%ほどになるそうです。そのため、縄文人の祖先はフィリピンやインドネシアのあたりから沖縄を通って来たという説が説得力を持つ、とのこと。
以前、博物館展示企画の縄文VS弥生が話題になった際、自分の顔の特徴は縄文寄りかな、と思っていました。やっぱり私は縄文人ルーツの人間だったんだと、この遺伝子検査で確信?したわけです。
ところがそれだけではなく。M7aとM7bは一定割合いるのですが、私のM7cは日本全体で1%以下しかいないそうです。
レアじゃん、アツい。
M7cはフィリピンやインドネシア付近に多くいるらしく、この地域は大昔、スンダランドという大陸だったと言われています。今は海の底に沈んでしまったこの大陸が、ムー大陸の正体なのではないかとも言われているようです。M7cの私は、スンダランド人の子孫かもしれないということ。
失われた大陸の民の子孫、めっちゃテンション上がる〜!!
ちなみに、一緒に検査を受けた母もM7cでした。ミトコンドリアは母系遺伝なので当然だと思いますけども。もし違ったら衝撃でしたね。
酒飲み:アルコール代謝
アルコール代謝能力は両親からの遺伝だというのはもう常識ですよね。アルコール代謝物であるアセトアルデヒドの分解能力の有無を決める遺伝子が、両親から一つずつ受け継がれます。血液型と同じような感じですね。強×強、強×弱、弱×弱の3つに分類されます。
私は強×強の、アセトアルデヒド分解能力が高いという結果でした。アルコールの悪影響が小さいので、どんどん飲んで飲酒量が多くなるタイプ。
ゲノムが飲めと言っている……これは私の宿命……。
これからネタにしていこうと思います。
下半身デブ:肥満タイプ
数年前以来、我が家の夕食から米が消えていました。「炭水化物は太る」という噂からなんとなく炭水化物ダイエット風な食卓になっていて。しかし、それにしては痩せないな、むしろ太るばかりだなと思っていたんです。運動不足なので仕方ないのかと思っていたのですが、それだけが原因ではなかったかもしれません。
私が分類された洋なし型タイプは、脂質の代謝が苦手で下半身から太るらしいのです。そのくせ脂質好きとかいうデブまっしぐら。私は本来、炭水化物を減らすのではなく、むしろ炭水化物でお腹を膨らませて、メインのおかずを減らすべき体質だったのです。
そりゃそこそこ運動し(たつもり)ても現状維持が限界なわけですわね!!
ということで、結果が出たその日はちゃんと野菜→主食→おかずという順番で食べて、脂質多めなおかずはいつもの半分以下の量に収めました。
そして気付くのです……
やっぱ揚げ物って美味しい!!!肉サイコー!!!
体質とは、なんと残酷なものなのでしょう。
他のタイプに分類されたかった。
それぞれの肥満タイプへの食事アドバイス(レシピブック)も付いてくるのですが、そこに記載されている「控えたい食べ物」や控えたい調理法が好物の一覧状態。こんなのって無いよ……。
そんなわけで、私はムー大陸出身の酒飲み下半身デブです!
遺伝子検査って面白い!!
遺伝子検査の注意点
この遺伝子検査結果はあくまで傾向です。精密な医療検査ではありません。
様々な病気の遺伝的リスク傾向が出ますが、環境や生活習慣次第で変わりますので、事実とは異なる結果もあります。
例えば、私は遺伝的には近視になりにくいと書かれていましたが、中学生からどんどん視力が低下して、今では立派な近視です。
ですが、遺伝子検査デタラメかよ!とは思いません。
我が家では近視になったのは私だけで、家族は全員視力が良いのです。私も小学生の頃は視力2.0ありましたし。
つまり、この近視は私の生活が悪かったということ。
心当たり、めちゃくちゃありますね……。
遺伝子検査のやや物足りなかった点
このキットの売りである360種類の項目ですが、どうでもいいものがいくつかあります。人差し指と薬指の長さの比率とか、耳たぶの厚さとか…で???っていう。
それを知って何になるの???というものがチラホラ。
今生きている限りじゃどうでもいい形質については、発掘された古代人の顔を復元!とかそんな場面でしか使わないのでは?
でも、正解不正解を当てはめる楽しさはありますし、結果の信憑性に繋がりますね。
あと、各項目の解説がちょっとアッサリしているものも一部あります。もっと詳しく知りたいなーと思ってしまうこともしばしば。気になるところは自分で調べながら結果を読んでいます。
通常だと3万円と、お値段もそこそこするので、肥満タイプや運動適正、肌タイプなど、特定の項目だけが知りたいという場合は、検査項目が少なくて安いキットをやってみると良いのかも。私が今回やってみたGenesis2.0は、ジーンライフが販売している複数の検査キットをまとめたセットみたいな商品です。性格もやってみたいなぁ。
それから、これは完全に個人差ですが、私の検査結果には「標準」と判断された項目がかなり多くありました。なんかつまらん。筋力の発達タイプは速筋遅筋に偏りが無いバランスタイプだし、聴覚系の能力も標準。情報処理能力は、1つ高くて1つ低く、あとは全部標準。つまらーん!
あ、匂いの感じやすさは高めの項目が多かったです。味覚もそれなり。
なんだ、やっぱりデブじゃないか。